いつになったら大人になれるんだろう
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やっちまいました☆
昨日騒いでいたマリナ♂×刹那♀小話です。時間軸としては一期の八話。
香邑の趣味の結晶ですので・・・・・お嫌いな方は無視してください。
初めて訪れた異国の地で出会ったのは、あまりにも悲しい少女だった。
「私を・・・・・殺すのか?」
絞り出した声は情けない事に震えていた。目の前の、おそらく自分にとっては敵に当たるであろう少女は、下らない質問だといわんばかりにため息をついた。
「なぜ? アンタを殺しても世界は変わらない。それとも」
すさまじい速さでマリナの頬を何かが掠める。手を当ててみれば、薄く皮膚が切れ血が流れていた。攻撃された、その事実にマリナは一歩後退る。
「アンタを殺せば、世界は変わるのか?」
マリナの血がついたナイフを片手で弄びながら、カマルと名乗った少女はマリナを睨んだ。マリナは何も言えない。彼女の言うとおり、衰弱し内乱に苦しむ小国家の皇子の命なんかでは、この世界は少しも揺らがない。
「カマル・・・・君は」
「違う」
まるでその名で呼ばれることが苦痛であるかのように、少女は頭を振った。
「俺はコードネーム、刹那・F・セイエイ。ソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ」
足元が崩れ去ったような衝撃を受けた。呆然と立ち尽くすマリナに背を向けると、数歩進んでから少女は振り返った。
「内乱が続くようなら、いずれアザディスタンにも向かう。マリナ・イスマイール」
酷く苛立ったような顔で、刹那はマリナに告げた。
「優しさでは何も救えない」
刹那は踵を返すと、今度こそ完全にマリナの視界から消え去った。
「刹那・・・・・」
元敵国の、そして今や全世界の敵となった少女の言葉に、マリナはその場に膝を着いた。
優しさでは何も救えない
(でもね、刹那) (武力でも何も救えないんだよ)
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