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いつになったら大人になれるんだろう

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2011/03/11 (Fri)                  羨望と嫉妬のミキサー




あれだけしか出番ないのにそれでも帝人で妄想できる自分すごいなあと思いながら、デュラ九巻派生のブルスク×帝人♀です。青→→→帝♀←ちょっかいをかけるブルスク、みたいな感じです。帝人が非常に怖いです、女王様です。そして短くて中途半端なギャグです


しかし私の中の青帝、もしくはブルスク×帝人は常に女王様仕様。覚醒した帝人様は超ドSだと思う



お題はロストブルーさんよりお借りしました。



いけるぜって方は続きからどうぞ





悪態に混じってちょこちょこ己の学のなさをさらけだしていた友人が、突然「もういいや」と言ったきり黙ってしまったので、あと十分は罵られるかと思っていた青葉は拍子抜けした。電話を切られたかと思ったが、耳を澄ませば何かを殴るような音や金属らしきものが地面に落ちたらしい高い音が聞こえるので、会話は十分に可能だ。青葉はそこで、その粛清について行ったはずの自分の先輩について訊ねようと口を開いて、


「今日はずいぶんとお楽しみだったみたいだね、青葉君」


そのまま液体窒素で凍りつかされたかのように、硬直した。


「可愛い女の子ふたりとプールで遊んでお寿司おごってもらったんだって? その子たちって九瑠璃ちゃんと舞流ちゃんだよね? へえ、可愛いもんね、あの子たち」


なにか、なにか言わなくてはいけないと思うものの、釘で縫い付けられたかのように舌が動かない。季節はずれの冷や汗が背中を流れていく感触に、いっそう肌があわ立つ。電話の奥からヨシキリとギンの盛大な笑い声が聞こえてきて、いつかあいつら殺すと誓った。


「ぼくたちがこの暑い中必死に粛清をしている時に、君は冷たいプールで快適に過ごしていたわけだ」


「み、帝人先輩・・・・・・」


ようやく口を開いたものの、青葉の喉から出たのはそんな情けない声だった。必死に弁解の言葉を探すが――――そんなもの、彼女相手でが塵ほども役に立たないことを、青葉は嫌と言うほど知っていた。


「――――死ねば良いのに」


氷の刃で頚動脈を斬りつけられたような感覚。一切の弁解も許さずに無情にもきられた携帯電話からは、ツーツーと意味のない音が漏れる。青葉はその音を聞きながら、よく漫画などで表現される『目の前が真っ暗になる感覚』が何の誇張もないものだと知った。












今頃電話の向こうで青ざめている少年の姿を想像したて満足したギンは、未だに爆笑しているヨシキリをほっぽいてリーダーである少女に近づいた。聞いているだけのこちらが死にたくなってくるような「死ねば良いのに」を呟いて電話を切った少女に、お疲れさんっす、と声をかける。


「マジでリーダーがいてくれてよかったっす」


「ぼくはこんなことをするためについてきたんじゃないだけどなあ」


苦笑しながらギンに携帯を手渡す少女――――竜ヶ峰帝人の身体には傷ひとつなければ、埃ひとつついていない。非戦闘員である彼女が荒事などできるわけもないので、ギンはマジでむかついた青葉の処理を頼んだのだ。軽く説明しただけで全てを察してくれた帝人は、ギンの予想以上のダメージを青葉に与えてくれた。


「ギン君、ヨシキリ君。終わったのなら移動しよう。それから手当てしてあげるからこっちきて」


怪我などただのかすり傷程度なのだが、帝人に逆らうと本当に怖いと知っているギンは大人しく従った。帝人の白い指がギンの頬を撫でて傷を確かめる。ピリっとした感触がしたかと思えば、そこにペタリとないかが貼られた。おそらく絆創膏。


「本当にかすり傷しかないなあ・・・・・・信じられない」


目を丸くしながら救急セットをしまう帝人に、慣れてるんで、と短く返した。ついていくと言い出された時はどうなるもんかと思ったが、彼女は自分の弱さを正確に把握して、絶対にギンとヨシキリの邪魔になるような行動はしなかった。役立たずとだという自覚はあるのだろう。


「ふたりともお腹空いてない? ご飯おごってあげるよ。露西亜寿司になっちゃうけど」


マジっすか、と叫びかけて、ギンは硬直した。ふと携帯に視線を落とした帝人の横顔が、とてつもなく冷たい顔をしていたからだ。


「・・・・・・・どうせならあてつけの意味もこめてメンバー全員呼んでおくか」


青葉が目の前の少女に心酔していることを知っているギンは、同じようにそれを熟知していながらもその感情さえ自分の鬱憤を晴らすために利用すようとしている少女に鳥肌が立つくらいの恐怖を覚えて――――自分抜きでの食事会が行われていた時の青葉の心境を想像して、不覚にも少しだけ同情してしまった。













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